留守中だけ照明を点けて在宅を装う:一人暮らしの防犯を自動化するレシピ

Photo: MD. Raktim Raze / Pexels
一人暮らしで帰省や出張に出ると、その間、部屋は毎晩真っ暗です。夜になっても一度も明かりが点かない部屋は、外から見て留守だと分かりやすい部屋でもあります。警備会社の長期不在時の防犯対策でも、「照明のタイマー設定で在宅を装う」ことが挙げられています。
昔ながらのコンセントタイマーでもできますが、スマートプラグやスマートリモコンを使うと、点灯を日の入りに合わせたり、日によって時刻をずらしたり、出先から状態を確かめたりできます。どれも工事は不要で、賃貸でもコンセントに挿すか棚に置くだけです。
先に結論です。
- いちばん手軽なのは、窓際のスタンドライトを Tapo のスマートプラグにつなぎ、「おでかけモード」を使う方法です。指定した時間帯にランダムでON/OFFしてくれます
- SwitchBot で作るなら、**「日の入りで点灯」と「曜日ごとに違う時刻で消灯」**を組み合わせて、毎晩同じ時刻ぴったりにならないようにします
- 天井のシーリングライトを使いたいなら、赤外線リモコンを SwitchBot ハブに覚えさせます。壁のスイッチを入れたまま出かけるのが前提です
- 照明は対策の1つにすぎません。施錠と郵便物の停止とセットで考えてください
在宅に見える点け方の4条件
照明を点けるだけなら簡単ですが、「人がいるように見える」には条件があります。私は次の4つを意識しています。
- 外から見える部屋で点ける:通りやベランダ側に窓がある部屋です。窓のない廊下の照明を点けても外からは分かりません
- 夜だけ点ける:昼間から点けっぱなしだと、かえって不自然です。日の入りを起点にすると、季節が変わっても合わせやすくなります
- 一晩中点けっぱなしにしない:普段の生活と同じく、夜のうちに消えるようにします
- 毎日同じ時刻ぴったりにしない:毎晩19時ちょうどに点いて23時ちょうどに消える、というのは機械的です。時刻に少し幅を持たせます
カーテンは、普段の夜と同じ状態に閉めて出かけます。
方法A:スタンドライト+Tapo の「おでかけモード」
スタンドライトかフロアライトを窓の近くに置き、スマートプラグ経由でコンセントに挿します。TP-Link の Tapo シリーズのスマートプラグ(P110M など)には「おでかけモード」があり、公式の説明では「指定した期間にランダムでデバイスのオン/オフを切り替えて、在宅しているように偽装する」機能とされています。
設定は、Tapo アプリでプラグを選び、「おでかけ」から開始時刻と終了時刻を決めて開始するだけです。たとえば 18:30〜23:30 にしておけば、その間はプラグが自動でON/OFFを繰り返します。自分で時刻のずらし方を考えなくてよいのが利点です。
どのくらいの間隔で切り替わるかは自分では細かく決められないので、出発前に一晩動かして様子を見ておくと安心です。
方法B:SwitchBot で「日の入りで点灯・曜日で消灯時刻をずらす」
SwitchBot プラグミニを使う場合、Tapo のおでかけモードのように自動でランダムに切り替える専用機能は、私が調べた範囲では公式の案内に見当たりませんでした。そこで、オートメーションを曜日で分けて、時刻に幅を持たせます。
プラグミニは Wi-Fi で直接つながるので、スタンドライト1台ならハブなしで作れます。
| オートメーション | 条件 | 動作 |
|---|---|---|
| 留守用・点灯 | 日の入り(毎日) | リビングのプラグミニをON |
| 留守用・消灯1 | 23:10(月・水・金・日) | リビングのプラグミニをOFF |
| 留守用・消灯2 | 23:45(火・木・土) | リビングのプラグミニをOFF |
日の入りの条件は、前後に時間をずらす指定もできます。点灯側も「日の入り+15分」と「日の入り+40分」の2本に分けて曜日を振り分ければ、点く時刻にも揺らぎが出ます。
もう1台プラグミニを足せるなら、寝室のライトを22時半ごろに点け、リビングが消えた少しあとに消すようにすると、「リビングから寝室に移った」ように見えます。1部屋で点けて消すだけより、生活の流れに近くなります。
普段は使わないオートメーションなので、名前の頭に「留守用」と付けておき、出発前にまとめて有効に、帰宅後にまとめて無効にします。
方法C:天井のシーリングライトをハブで点ける
賃貸の部屋は、照明が天井のシーリングライトだけということも多いと思います。付属の赤外線リモコンで点灯・消灯できるタイプなら、SwitchBot ハブ(ハブミニ Matter対応など)にリモコンを覚えさせ、方法Bと同じ組み方で動かせます。
ただし、次の点に注意してください。
- 壁のスイッチはONのまま出かける:壁スイッチで電源が切れていると、赤外線を送っても点きません
- ハブは照明と同じ部屋に置く:赤外線は壁を越えません。照明の受光部に届く位置に置きます
- 点灯と消灯が別ボタンか確かめる:1つのボタンで点灯・消灯を切り替えるリモコンだと、状態が逆になることがあります
- 点いたかどうかはアプリでは分からない:赤外線は送りっぱなしなので、アプリの表示は「送った」という記録にすぎません。出発前に、実際に点くのを目で確かめます
ハブの選び方はSwitchBot ハブはどれを買うで整理しています。
出発前のチェックリスト
- 前日までに1回、本番どおりに動かす:点灯・消灯の時刻と、実際に明かりが点くかを確認します
- ライト本体のスイッチを入れておく:スマートプラグは電気を流す・止めるだけです。ボタン式のライトの中には、通電しただけでは点かないものもあるので、プラグのOFF→ONで点くかを確かめます
- 電球はLEDにする:毎晩数時間点く前提なので、熱の出にくいLEDにして、カーテンや布から離して置きます
- ブレーカーやWi-Fiルーターの電源は切らない:出先から状態を確かめられなくなります。クラウド経由で動く設定は止まる可能性もあります
- 帰宅したら留守用の設定を切る:切り忘れると、在宅中の夜に照明が勝手に消えます
照明だけに頼らない
照明の自動化は、あくまで「留守に見えにくくする」工夫です。これだけで侵入を防げるわけではありません。警備会社の長期不在時の対策でも、照明のタイマーは施錠や郵便・新聞の停止などと並ぶ項目の1つです。
- 玄関と窓の施錠を確認する(補助錠があればそれも)
- 郵便受けがあふれないよう、郵便局の不在届や新聞の一時停止を使う
- 旅行中の写真や「今日から帰省」といった投稿は、帰ってからにする
スマートプラグの電気代の見え方や、Tapo と SwitchBot のプラグの違いはスマートプラグ比較でまとめています。
まとめ
- 夜になっても明かりが点かない部屋は留守に見えやすい。窓のある部屋の照明を、夜だけ・時刻をずらして点けるのが基本です
- いちばん手軽なのは Tapo スマートプラグの「おでかけモード」。指定した時間帯にランダムでON/OFFします
- SwitchBot では「日の入りで点灯」と「曜日ごとに違う時刻で消灯」を組み合わせて揺らぎを作ります
- シーリングライトはハブで赤外線操作できますが、壁スイッチON・点いたかの目視確認が前提です
- 出発前に一度本番どおり動かし、施錠や郵便の停止とセットで使ってください


